内容:風が強い平日の昼間。 15分も早く待ち合わせ場所に着いたのに、彼女は既にそこに立っていた。 ゆうあ、20歳。 先月、誕生日を迎えて成人したばかりだという。専門学校に通いながら、ふくろうカフェで働いている。人見知りで内向的な彼女だが、ふいに見せる素朴な笑顔には、不思議な愛嬌があった。 「好きな部屋でいいよ」 そう声をかけると、彼女は光るパネルの前で立ち止まり、少しだけ困ったように笑った。指先が宙をさまよい、なかなか決まらない。ラブホテルに来るのは久しぶりらしい。 エレベーターの中は静かだった。 並んで立つ距離が、やけに近く感じられる。互いに言葉を探しているうちに、階数表示だけが淡々と増えていく。エレベーターを降りると、彼女は小さく息を吐いた。 「……ちょっと、ドキドキしますね」 そう言って、照れたように笑う。その笑顔が、さっきよりも柔らかい。 部屋に入ると、彼女は入口付近で一度立ち止まり、きょろきょろと中を見回した。 落ち着きなく肩掛けの紐を直したりして、緊張しているのが、仕草からよく分かった。 地味で、どこにでもいる女の子。 そう思っていたが、それは良い意味で裏切られた。 服の上からは伝わらない、大きな胸を見た途端、私は衝動を抑え切れなくなった。