内容:「私、家がないんです。」彼女は深刻さの欠片もなく、明るく応えた。人生を舐めきっているのだろうか、家がないことに対して、大した危機感も感じず話しているように見えた。私は風俗の面接官を長年やっているが、最近彼女のような女の子が急激に増加している。お金が簡単に稼げるという魅力だけで、自分のカラダを男に売る。そんな考えを安易に実行してしまう少女たちに私は少なからず危機感を覚えた。彼女は「お金が貰えればなんでもする」というが、どこまで出来るのだろうか。風俗の面接という形で面接しているが、最終的にはもちろんAV撮影まで持っていくつもりだ。私としては、簡単に引っかかるカモなので嬉しいかぎりのだが・・・。彼女が家をなくした経緯は、働いていた職場が潰れたことが原因だという。東京に出てきてからアルバイトをしながら、自分で家を借りてギリギリの生活をしてきた。その日もバイト先に出勤したのだが、店内に入ってみると従業員がなぜかみんなソワソワしていた。どうしたことかと、先輩社員に聞いてみると「店が潰れた」と半ば諦めて自嘲気味に言ってきた。正直あまり儲かっているように見えなかった店だったが、さすがに潰れることはないと踏んでいたが、実際そうなってみると何も違和感はなかった。というか実感がなかった。その日まで分の給料を貰い、帰宅した彼女だったが、早急に仕事を見つけるという考えに至らなかった。「どうにかなるだろう」というなにも根拠のない自信が彼女の中にあった。臨時の長い休日は彼女を駄目人間にするには十分んな力を持っていた。その日から彼女は夜な夜な友達と遊び続けた。バイトをしているときは出費は少なかったのだが、時間ができると途端に彼女の懐には北風が吹くようになってきた。そして彼女は遂に、自宅の家賃をも使い果たしてしまい、3ヶ月滞納してしまった。連鎖的にとまるガス、電気、水、携帯電話・・・。暗い家に篭る日々。パンの耳で飢えを凌ぐ日々。彼女は衰弱しきっていた。精神的に限界まで来ていた彼女は、お金が貰えれば何でもするという考えに至った。それからというものお金を持っていそうなオヤジ達の臭く汚いイチモツをしゃぶり、自分のマ○コをオヤジ達に捧げてきた。彼女にとって、味気のないパンの耳で飢えを凌ぐ生活よりも、チンカスのこびり付いたオヤジのイチモツをしゃぶっていたほうが幸せだった。その後美味しいモノを食べられるのであれば・・・。彼女に最初に抱いていた「人生を舐めている」と思った私の感想は間違っていたことに気づいた。明るく深刻さの欠片もない表情は、達観した者のみが出来る顔だったということを。