内容:めぐみは夢を見る。将来の夢などの夢ではなくて、寝ている時に見る夢だ。めぐみは起きていても夢を見る。まるで絵本の中にいるかのように。めぐみは大学生だ。特に勉強もせずにふらふらと遊んでいる。親がお金持ちなので、マンションで一人暮らしをしながら、バイトをせずとも自由に使えるお金は多い。家ではネットで2chを見るのが好きだが、外に出ればエステや岩盤浴に行くなど身体を磨くことも怠らない。今はそんな何不自由ない奔放な生活を送っているが、少し前まではコンプレックスの塊のような性格だったのだ。めぐみはいわゆるおデブさんだった。体重が今より30kgほどあり、中学生の時はまるで雪だるまのようだった。そのせいで同級生からからかわれ、中学2年の頃には全く学校に行かなくなっていた。家でパソコンをよく見るようになり、ネットで知り合った人と実際に会うようにもなった。その人たちはめぐみを太っているとからかったりすることもなく、むしろ可愛いともてはやしてくれたりもした。高校生になる頃には自然と10kg痩せていた。痩せればもっと可愛くなれる、そう信じてダイエットをした。ネットで出会った人と付き合ったりもした。少しずつだが確実に痩せていき、不登校気味だった高校にもちゃんと通えるようになった。その頃から、自分が自分でないような不思議な感覚に陥るようになった。他人の身体に乗り移って生活しているような・・・。そうなると、今までの自分では絶対にできないようなこともできるようになった。AVの撮影もその一つである。それは良いことなのか悪いことなのか、めぐみにはまだ判断がつかない。彼女はただ、やりたいことをやるだけだ。