内容:「人間は嫌いです。」そう、何も感じとることのできない顔で語る、ルミ(26)。しかし「セックスは好き・・・。」と少しだけ口角を上げて話していた。彼女の人間嫌いになった訳は、高校生時代に遡る。そうあれは彼女が吹奏楽部に所属していた頃の話である。アルトホルンを担当していた彼女は、生真面目な性格と、負けず嫌いな性格、そして自分に対してストイックなトコロによって部内では優秀な奏者として認識されていた。そんな自分は優秀な人間なんだと認識し、自分以外の人間は凡人なのだと蔑んで見ていた。彼女は可愛らしい外見と人に媚びを売らない性格からか、男子生徒だけでなく、女子生徒にも人気がある。そんな生徒だった。彼女は自分が人気があると認識はしていたが、それが嬉しいと思ったことはなく、むしろうっとおしいとさえ思っていた。自分が必要としている時にだけ、自分の希望に答えてくれる。それだけが他人の存在意義だと思っていたのだ。そんな性格で最初はチヤホヤされていたのだが、日に日に他の生徒からの不満が溜り、ついにはいぢめの対象にされてしまった。いぢめられていることは気づいていたが、むしろそんな扱いが彼女にとって理想の空間だったらしく、彼女はそれで満足していた。そんな寂しい高校生活を過ごしていた彼女だが、性に関しては尋常じゃない興味を抱いていた。子供の頃に自慰行為を覚えてからというもの、毎日の様に自分のアソコとの戯れは続き、それが日課になっていた。そんな性に対する興味がドンドン膨れ上がっていき、最終的には男性器に対して、どんなものなのか。という興味が湧いてきた。その興味が尽きることなく、彼女の頭の中で日に日に大きくなってきたのだった。そんなある日、放課後話がしたいという男が現れた。正直興味がなかった男だが、ち○こに対する興味から、その男の告白を受けることにし、その日のうちにSEXをする想像までしていた。そして放課後、案の定告白をされた彼女は、自分の想像していたことを実行するため、彼の告白を受けた。その日の内に彼の家に行き、さっそく初体験を済ませた。やはり自分が考えていた通り、経験したことのない快楽だった。そしてそれからというもの彼女と彼は毎日の様にお互いのカラダを求め合った。最初は好きではなかった彼だが、カラダを重ね合わせる度に、彼だけが自分の本性を出せる場になっていき、彼との空間を求めている自分がいることに気づいた。しかし、彼との別れは突然やってきた。基本的に人間嫌いであり、自分の気持ちを伝えることを不得意として彼女の冷たさに嫌気がさしてしまったのだ。彼女にとっては最大限の愛情表現でさえ、他人には伝わりにくかったのである。そこで彼女は気づいた。他人とは分かり合えないのが人間なのだと。理解とは妥協であり、自分とは自分の中にしか存在しないのだと。そこに他人がいる時点で、それは作られた自分であり、その関係は偽り合いの関係なのだと。それから、人間関係に期待することは皆無になった。そして肉体だけの関係に溺れていったのである。愛がなくとも、SEXは気持ちの良いもの。むしろ無駄な感情は彼女にとって不要なのだ。そんな彼女は今日も愛のないSEXで、お金を稼ぎ、快楽を得る。