内容:あどけなさが残る彼女が面接に来たのは、昨晩から降り続く鬱蒼とした雨が止んだ日の午後だった。こんな子が何故面接に…?と思うほど、正直街角でよく見かけるいたって普通の女の子がソファーに腰を掛けていた。黒のワンピースから色白な生足がそっと覗かせる。彼女が書いたプロフィールに目を通す。習字でも習っていたのか。繊細な線から書かれた文字から彼女の育ちの良さが伺える。彼女の名前はみゆき、今はデパートの受付係をしているという。ここからちょうど隣町にあるところだ。そこには何度か行った事はある。ひょっとしたら、彼女とはどこかですれ違っていたかもしれない。プロフィールは下部にいくにつれ、いやらしい質問が並んでいる。ところがオナニーは…週に何度かする程度。変わった場所でのSEXは…特になしと…。ここもいたって普通だ。普通が故にどうしても疑問が残る。「あのさ、何で面接に来たの?」率直な疑問を彼女へぶつけてみた。彼女は目を下へ逸らし、きゅっと下唇を噛んだ。「実は、一昨日…彼氏にフラれて。付き合っていても味気ないしツマラナイからって、あっちから一方的に…」と力なく彼女は答えた。そしてフラれてから間もなくして、当時の彼氏が彼女の友人と二股をし、時間を見つけては寝ていたという事を彼女は知ったという。その彼氏は、まるで溜まっていた欲求を吐き出すかのように、彼女の友人と交わっていたと。自分がフラれたのは、自分に魅力のない何の変哲もない未完成な女なんだと、彼女は自分を責めていた。元気が無い表情が逆に幸が薄い印象をもたせ、独特な色気が漂う。「私、このままじゃダメだって思いました。別にあの彼を見返したい訳じゃないんです。このままツマラナイ女じゃ嫌なんです。」彼女は俯いたまま話したが、何かを必死に振り払おうとしている様子は伝わってくる。「これ、どんな面接でどんな仕事をするのかわかっているよね?自分が思っている以上に恥ずかしい事を人前でするんだよ?始まったらもう止められないんだけどさ。」あえてこの言葉を彼女に投げかけて彼女の気持ちを試すのは見え透いた事かもしれない。ただ、彼女を信じる確証が欲しかったからだ。「…はい。大丈夫です。」儚くも消えそうなくらいの彼女の返事だったが、同時に口元から八重歯を覗かせた。この時やっと彼女から少し笑みが零れたのだ。これで胸につかえるものがようやく下りた。ホテルに着くなりさっそく彼女に仕事をしてもらう。お互いにまだシャワーを浴びていないが、そんなのは関係ない。急かせるように黒のワンピースを脱ぐ様に指示をした。彼女は覚悟を決めたのか、大胆にワンピースを脱いでいく。生活臭が漂う白の下着が露わになった。ファインダーを彼女に合わせる。彼女は少し強気な目線を返してくる。自分自身を変えるため、完成された女に近づくために彼女は今日、人前でいやらしい姿を露わにする。撮影終了後、彼女はどんな表情を見せてくれるのだろうか。