内容:真帆は普段、事務のアルバイトをしている。特につらくもないが楽しくもない仕事だ。生活のためにお金が必要なので、仕事は何でもよかった。そのため、やりがいなどは特に感じていない。毎日の楽しみはお昼休みだ。その日の仕事が淡々としたつまらないものであっても、お昼休みが充実していればそれだけで「今日は楽しい一日だったな」と思える。幸い、職場は割と都会の方にあるので、お昼休みという短い時間でもショッピングをすることができる。最近真帆がお気に入りのお昼休み充実法はドン・○ホーテに行くことだ。今日は家具売り場、今日は文房具、今日はコスプレ衣装・・・などと、その日によって見る場所を変えていく。アダルトグッズ売り場へ行った日は、買うつもりもないのに商品一つ一つをじっくり見てしまった。その日以降は、別の売り場を見てもその後にアダルトグッズを見るようになってしまった。最近エッチもあまりしてないし、バイブとか欲しいかも・・・と思い始めた。お給料もそんなによくないし、余計なものだという感覚があったので買おうか悩んだ。毎日見れば見るほど欲しくなった。どれを買おうかと迷い始めていたころ、職場へ帰る途中に声を掛けられた。「いつもド○キのアダルトグッズ見てますよね?」と。えっ、と思いつい話を聞いてしまった。「バイブ欲しいなら買ってあげようか?(笑)」そんなことを言うお兄さんは意外とイケメンだった。いいえあなたのが欲しいです、なんて思いながら真帆はまた会う約束をしたのだった。