内容:彼女は性交渉が好きだった。もっと具体的に言うと「ペニスを挿入されるまでの前戯」に、人並みならぬ興奮と快感を覚えた。男が、その肉欲を満たすため、ペニスを膣に挿入し果ては射精に至るために、膣を愛液で満たすことを目的として女に尽くす時間、彼女はこの上ない充足感に満たされる。例えそれが、その後に待つ男自身の快楽を目当てとした行為だとわかっていても、その時間は間違いなく男の熱情は彼女に注がれており、それを文字通り体中に感じることで彼女は何度でも絶頂に達することができるのであった。彼女は別にセックスそのものが嫌いなわけではない。太く固いペニスを濡れそぼったマ○コに挿入されれば気持ちが良いし、膣内を肉棒で激しく掻き回されればもちろん相応の快感は得られる。しかし、男達がどんなに必死で腰を動かそうと、既に彼らの“目的"は彼女には無く、彼ら自身が絶頂を迎えた時点で行為は終了してしまう。もちろん中には「彼女を喜ばせる」ことも考えて腰を振る男もいたが、それでも終結はやはり“男の都合"でいつも突然訪れるのであった。 その分、前戯においての彼女の感じ様は目を見張るものがあった。その豊かな胸を揉まれては声を漏らし、乳首を弄られてはいやらしく喘ぐ。たったそれだけでパンツにシミができてしまう程に濡れ、早くマ○コを触ってくれと言わんばかりに腰をくねらせる。ぐっしょり濡れた秘部を割れ目に沿ってなぞると息づかいは一層荒くなり、大きく腫れ上がった豆に指が当たる度に体をビクつかせて快感を訴えていた。しかし、前戯に神経を注ぐ彼女も「道具」や「玩具」の類は使ったことが無いらしく、電マを持ち出された時にはいささか訝しげな表情を見せた。興味はあるもののやはり不安が大きいのか、怪しく振動する機械に向けられる眼差しには怯えの色が隠せない。しかし、濡れたマ○コに電マが触れた瞬間、それまでの不安は杞憂であったことを彼女は身を以って思い知る。彼女の全身に衝撃が走り、今まで味わったことのない快感に彼女の体は大きく波打った。手マンやクンニとも違う、圧倒的な密度の快感。「気持ちイイ……」彼女は自然と呟いていた。それから彼女が味わったのは、それまで彼女が体験してきたものとは比べ物にならないほど濃密な快楽の時間だった。叫びにも似た喘ぎ声を発し、自分の意思とは無関係に半ば強制的に絶頂に達する。果ててもまたすぐに快感を呼び起こされ、それを幾度となく繰り返すうち、彼女の太ももは痙攣し、口からは涎がだらしなく垂れんばかりになっている。そんな状態でも恍惚の表情を浮かべ、かつてない快感の津波を残さず貪りつくそうとする彼女の姿は、もはや“快楽の奴隷"と成り下がり自らが性の「玩具」となってしまったかのように、淫猥で、卑しくも官能的であった。