内容:面接のおよそ2ヶ月前、彼女の末っ子が京都の商社に就職することになり、新宿駅近くの和食店で食事をした後、夜行バスが出るのを見送った。長男が生まれてからはや幾年、3人の子供を社会に送り出し、ようやく肩の荷が下りるのを実感したという。帰りの車内で旦那さんと思い出話に花を咲かせ、いつも行く近所のスーパーで普段より多めにお酒を買い、帰宅して一息付き乾杯した後、離婚の話を始めたらしい。不仲な訳ではなく、お金がない訳でもなく「私のワガママのせいです」と若干寂しそうな顔を見せる。セックスショーに出演することが夢だったそうだ。若い頃、当時付き合っていたオトモダチとタイで見る機会があり、ライトアップされた舞台で行われる行為がもの凄く幻想的に見えたという。自分も出てみたい、と思ったらしい。しかし、帰国して現実生活に戻るとそれはただの思い出に変わり、仕事に追われ、今の旦那さんと知り合い結婚。子どもが生まれて退職し、いち主婦として毎日忙しくも幸せな日々を送っていたそうだ。しかし数年前、独立した次女が久々に帰省した際に、驚くほど昔の自分にそっくりで、鏡を覗き、自らの老いを明確に意識したという。同時にかつて見たセックスショーの光景がまざまざと思い出され、複雑な気分になったそうだ。このままでいいのだろうかと悩んだ末に旦那に相談すると、病院に連れていかれそうになるなど全く取りあって貰えず、それでも時々思い出したように話していると、ある日、せめて末の子供が独立するまで待って欲しいと言われたそうだ。ただ自分には耐えられないから、出るなら離婚してくれと。半分が過ぎた人生の中でこれだけはどうしても譲れないと覚悟を決めていた為、決断は早かったと言う。酒に酔ってじっくりと話し合って出た結論は、意外なことに離婚ではなく「どうせセックスの回数も減ってきてるし、お互い好きに浮気すればいいか」という究極の妥協案。「まーお互いことは十分、分かってますからね」とニコやかな顔。何故AVなのかと聞いてみると、大勢のお客さんの前でヤる前にまず練習したいらしい…。ああ、これが勝ち組ってヤツかと思いながら、男優を連れてホテルへ移動した。淫乱女だった。